JRA『降級制度』廃止を発表

遂に、この時が来てしまいましたね。

牧場にしろ厩舎にしろ馬主にしろ、今以上に格差を拡大させるだけの愚策がまさか現実のものになってしまうとは……。怒りや驚きというよりも、もはや呆れの領域ですね。「弱者の声が届くことはない」。JRAとはそういうところであると、全ての競馬関係者及びファンに知らしめるだけの結末。溜息しか出ません。

降級制度の廃止で被害を被るのは、資金力に乏しい生産者や馬主、有力馬が集まらない厩舎。「自由競争なのだから力のある者だけが生き残るのは当然」と言われればそれまでですが、それではまるで過剰なまでに「自己責任論」を押し付ける某元大○府知事やホリ○モンと一緒。家を支えているのは大きな支柱だけではなく、小さな釘の一本一本もそうなのだと、何故わからないでしょうか。

直接の関係者だけではなく、やはりファンにとっても不利益の方が遥かに大きい。JRAは「当てやすい馬券で競馬の楽しみを知ってもらおう」というコンセプトの元に単勝や馬連の払戻金5%UPなどを定期的にやっているはずです。なのに「降級制度をなくせば少頭数のレースが少なくなる」とかイミフですよ。少頭数こそ当てやすいわけで、「当たる楽しみ」を押し出しておきながら、当たりやすいレースを減らしていこうなんて、やってることとやってることが違うじゃねーか、と。少頭数には少頭数の面白さがありますし、そういったレースをもっと前面に押し出してライトユーザーに当たる楽しみを体感してもらう事だってできるはずです。

さらに、前にも書きましたが、夏の「降級馬狙い」は競馬ファンにとっては常識。それを無くすということは、当てる楽しみを減らす行為に他なりません。多頭数で難解なレースが増えれば、配当的には大きくなるかも知れませんが、それって、ただただ射幸性を煽っているだけなんじゃないの?とも感じます。ギャンブル依存症が問題となり、パチンコ業界は見当違いの規制でひたすら射幸性を押さえる方向に進まされているというのに、お国がバックの中央競馬は射幸性バンザイってか!?って感じですよ。パチンコじゃあ4時間あたり5万円が上限、なのにJRAは「WIN5で6億円!」なんて煽りまくってるわけでしょ。どっちがギャンブル依存を進める事になるのかなんて、わからないわけないのに…。結局、JRAさんは、自分らが儲かりゃなんでもいーって事なんですよね。ファンあっての競馬。そう思っているのは一部の現場関係者とファンだけなんですよね。悲しい話です。

ちなみに、ギャンブル依存症対策については、競馬でもいくつかの提案があるそうで、中には未成年者の競馬場入場禁止とかわけわからんものもあるそう。「え? なんで?」って思いますよね。競馬はギャンブルであると同時にスポーツなのですよ。そして、柵の向こうでは未成年者が馬に乗っているわけですよ。なのに、観ることすら許されないとか、もはや笑うしかありませんね(笑) だいたい、それを言ったらJリーグだってtotoがあるんだから、じゃあサッカーも未成年はスタジアム入場禁止じゃなきゃおかしいだろ?って話だし。ホント、偉い人の考えることは意味がわからないし、まったくもって筋が通ってないですよね……

と、随分話がそれてしまいましたが、ようするに「降級制度」の廃止なんて馬鹿げてる、って言いたいのです。言っても無駄なのはわかってますが、イライラしたんで長々と書いてみました。ま、これぐらいじゃ全然スッキリしませんけどね。

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