【ホープフルＳ】本当にＧＩ？
有馬記念は多くのファンが望んでいた大団円。素直に良かったと思いますよ。サブちゃんの新曲“ありがとうキタサンブラック”のVTR、そして“祭”の熱唱で、現地も大いに盛り上がっていたようですし。ただやっぱり、キタサンブラックの引退レースという以外には何ら見どころがなかったというのが率直な感想です。全くもって“グランプリ感”のないメンツでしたからね。仮にも国内最高峰のＧＩですから、それに相応しいメンバーで見たかったです。それこそキタサンブラックのラストランなんですから、本当のフルメンバーで戦って、最強のままターフを去るのか、それとも世代交代となるのか。そういう筋書きが見たかっただけに、本当に今年の有馬記念は残念という他ありません。
残念なＧＩといえば、個人的にはまったく納得がいっていない平日28日開催のホープフルＳも、案の定、非常に物足りないメンバー構成となってます。
ま、そりゃそうなりますよね。距離の違いはあるとはいえ、朝日杯FSとここで戦力が分散するんですから。そもそも2歳戦は、近年になって中距離路線も充実してきたと言っても、基本的には短めの距離が主流で長くても2000ｍ。これは2歳馬の体力等を考慮してそうなっているわけですから、ダノンプレミアムみたいに「クラシックに向けて徐々に距離を伸ばしていけばいい」という考えも普通ですし。堀厩舎や藤沢厩舎が頑張っているとはいえ、未だ西高東低は否定できず、関西の有力馬が「冬の中山に遠征するくらいならマイルでも阪神で」となるのも当たり前でしょう。
その結果が今回のメンバー。残ったのは東スポ杯でワグネリアンに完敗しているルーカスにシャルルマーニュ。京都2歳で2着に負けているタイムフライヤー。無傷連勝とはいえ芙蓉Sは時計も内容も平凡なサンリヴァル。さらには、「結果次第でクラシックかマイル路線」とＧＩのここを試金石にしようとしているジャンダルムあたりが有力視されるという状況。え、これ、本当にＧＩですか？ って感じ。
同路線の世代の頂点を決めるＧＩなのであれば、東スポ杯覇者のワグネリアンや、これ以外では唯一の2000ｍ重賞である京都2歳S勝ちのグレイルあたりには出てきてもらわないと困りますし。これ以外にも、いわゆる“大物”認定されている馬たち、オブセッションとかヘンリーバローズとかいるのに、その辺はホープフルＳなど眼中になし…。嘘くさいレーティングで無理やりＧＩにするから、格に相応しくないレースになってしまうのですよ、JRAさん。これがＧIIなら別に何の違和感もないんだから、ＧIIのままでよかったのに。
と、今年最後のＧＩでも愚痴っぽくなってしまってすみません。言ったところでどうにもならないので、そろそろ予想いきます。ＧＩだと思わなければ、それなりに見どころはありますしね。
本命は◎ステイフーリッシュとします。デビュー勝ち直後の馬ではありますが、印が集まりそうなのは（今後の成長力は別として）現時点での底が見えている馬ばかりですから、それなら未知の魅力に賭けるのもありかなと。初戦は中京の芝2000ｍ。少頭数のスローを好位から、という楽な競馬ではありましたが、それでも上がり33秒台で2馬身半差なら上出来でしょう。母の兄姉がＧＩ馬で、この時期の中山に強いキンカメが母の父と血統的にも買い材料が豊富。あると思います。
相手は、これもまだ底が割れていない◯フラットレー。前走のアイビーＳは1番人気で5着ですが、これは不良馬場で全く持ち味が発揮できなかったものだから参考外。中山で重賞2勝のバウンスシャッセの下で舞台適正も高そうですし、初戦の内容からすれば、ここでもヒケは取らないはず。
▲はタイムフライヤー。新潟外回り、阪神外回り、京都の内と外、舞台を替えながら4戦4連対の安定感は無視できません。夏から月一ペースでの5戦目なので上積みは期待できなそうですが、極端にデキ落ちの感じもありませんし、ここも大崩れはないかな。
これ以下の△は、トライン、ナスノシンフォニー、マイハートビートまで。おそらく上位人気であろうジャンダルムは消し。無傷連勝でデイリー杯勝ちと言っても、2戦とも相手に恵まれた感は否めませんし、距離もマイルがギリギリだと思うんですよね。ユタカさんに勝って欲しいという気持ちはありますが、特に人気を考えるとここは買えないかなと。サンリヴァルも、前走で0秒2差のファストアプローチが朝日杯FSでさっぱりだったことを考えるとＧＩでは荷が重そうなので消します。
同じくルーカスも消し。追い切りで放馬して一度は回避の報が飛び交ったほど。これだけゴタゴタされると買いにくいですよね。堀先生は出したくなかったけど、オーナーサイドもしくは主催者の意向にて強行。みたいな印象も受けますし、だったら無理はさせないんじゃないかと。この時期の中山はタフですから、無理すると後が怖いですし。
◎：ステイフーリッシュ
○：フラットレー
▲：タイムフライヤー
△：トライン
△：ナスノシンフォニー
△：マイハートビート
馬券は、◎軸の馬連＆3連系。抑えで◎◯を1列目に入れた3連複フォーメーションあたりを予定。ここをきっちり射止め、余裕を持って翌日の東京大賞典を迎えたいものです。
なお東京大賞典は、時間の都合上、予想の更新はありませんが、今のところはコパノリッキーが本命の予定です。阪神カップ、有馬記念と引退レースの馬の好走が続いてますからね。ここもその流れで。