2019【日本ダービー】予想

 さぁ、いよいよ“競馬の祭典”日本ダービーです。

 競馬には二つのドラマがあると思っています。それは“血のドラマ”と“人のドラマ”。もちろん、どちらも馬が主役であることが前提なんですけど、その上で、「皇帝(シンボリルドルフ)の息子、帝王(トウカイテイオー)が父の蹄跡をなぞり、無敗で2冠達成」みたいな血統背景を見るのも面白いですし、「柴田政人、ウイニングチケットで悲願のダービー制覇」といった人に焦点を当てるのも競馬の魅力の一つなんじゃないかと。

 ただ、最近は国内の血統レベルが上がったことで、みんな似たような血統馬ばかりだから“血のドラマ”を実感することはほとんどなくなってしまいました。今のGIって、社台系の生産馬ばかりで、オーナーも関係クラブか取り巻きみたいな個人馬主ばかりで、厩舎も社台の傀儡ばかりで、馬の背中にいるのは日本競馬で歴史を持たない外国人ばかり。これじゃ、そこにドラマなんて生まれようがないですよね。

 そんななか、昨年の日本ダービーは「福永祐一騎手が涙のダービー初制覇」というドラマが生まれ、久々に良いものを見せてもらったなぁ、と感じたものです。果たして今年はどんなドラマが生まれるのか。

 競馬を始めた頃にみたのが、トウカイテイオーであり、ミホノブルボンであり、ウイニングチケットだったものだから、どうしてもそういうものを求めてしまうんですけど、結論から言えば、ドラマなんて生まれそうにありませんね。ニシノデイジー(西山オーナーと勝浦騎手)やナイママ(地方出身)、もしくは三浦皇成(悲願の中央GI初勝利)となればそれなりのシナリオを言えますが、そこらはさすがに厳しそうですから…

 であれば多くは求めず、数あるGIの一つとして普通に予想をするのみ。本命は◎サートゥルナーリアでいいでしょう。断然人気でもなんでも、しょうがないですよ。強いんだもん。距離も問題ないでしょう。アーモンドアイを例外とすれば、カナロア産駒は短いところ向きの馬が多いのは事実ですが、カナロア自身、マイルまでしか走らなかったのは心肺機能等も含めた身体的な理由ではなく、気性面(集中力が続かない)の問題だと厩務員さんから聞いたことがありますし、そもそもキンカメ産駒だから潜在的なスタミナは十分あるんです。しかも、サートゥルナーリアは母がシーザリオ。2400mが問題になろうはずもありません。レーンだし、普通に勝つでしょ。

 相手も◯ヴェロックスで仕方ないですね。振り返れば、野路菊Sは浜中の取りこぼしだし、東スポ杯は不利があってタイム差なしだし、皐月賞2着以外は、実質負けていないようなもの。その皐月賞もぶつけられる不利があってサートゥルナーリアにアタマ差。まぁ相手はぶっつけローテの叩き台みたいなものだから、能力的に逆転できるとまでは言えませんが、遜色ないレベルの馬であることは確か。距離も問題なさそうだし、普通に勝ち負けでしょう。

 単穴は▲シュヴァルツリーゼ。皐月賞は直線で馬混みに突っ込んで何も出来ず。なので度外視。弥生賞は出遅れて外々を回して最後は豪快な伸び脚。勝ち馬以上に強い競馬をしていたように思えます。今思えば新馬戦もなかなか衝撃的な勝ち方でしたし、実は凄い強いんじゃないかと。

 はい。◎と◯がノーザンファームで▲が白老ファーム。つまらんですねー。オーナーもキャロットに金子さんにサンデーRで、鞍上も事実上社台のお抱えみたいなレーンに川田にバシシュー。もちろん厩舎も池江に中内田に堀という社台系御用達。本当につまらんですねー。

 あまりにつまらんので残りもサクッと。△はダノンキングリーとリオンリオン。バックグラウンド的には非社台でデビューからずっと戸崎のダノンキングリーを応援したいんだけど、これはマイラーなのでせいぜい押さえまで。リオンリオンはノーザン産だけど、騎乗停止の典さんに替わって息子の武史に手綱を託した寺田オーナーとミッキーの心意気に感動したので買わないわけにはいきません。というか、

◎:サートゥルナーリア
○:ヴェロックス
▲:シュヴァルツリーゼ
△:ダノンキングリー
△:リオンリオン

 有力サイドには何のドラマも存在しない今年のダービー。予想もつまらん感じなってしまったし、これはもう完全に観るレースですね。

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