2019年度競馬番組等について発表②

■一般競走における女性騎手への減量適用が開始

 先週も触れた女性騎手の減量特典に関する新ルールが正式に発表されました。簡単に言うと、

「所定の負担重量から2kg減。ただし、見習騎手に対する減量適用期間に減ずる重量は4kgまで」

 ということ。先週の記事にあったとおりですね。ただ、あらためて考えると、やっぱり永久に2kg減は大きいですよね。すぐに2kg→1.5kgに変更したフランスの事例もありますし。そのフランスでは、ローカル開催でのものとはいえ、見習いの女性騎手がトップジョッキーを抑えてリーディングをとったこともあるという話だし、そこまでいくとちょっとやりすぎな気が。もちろん、その見習いの女性騎手が実はもの凄い天才ライダーなのかも知れないけど…

 以前、菜七子騎手が通算31勝目を挙げてGIレースへの騎乗が可能になった際、ある記事で矢作調教師が「女性騎手減量制度」について語っており、師は「女性騎手だけの減量制度の導入が不可欠」としていました。ですが、それは具体的には「男性プラス1kg程度のアドバンテージが妥当」「減量を卒業した後も平場に限り1kgの減量があればなお良い」というものでした。

 これが現場の意見なんですね。プラス1kgが妥当。確かにフランスのケースからすればそのくらいが妥当っぽいと感じます。難しいのは、その恩恵の影響の大きさをどこで判断するのか、ということ。フランスのように女性騎手がたくさんいれば、明らかに減量の恩恵で成績が上がり過ぎていると言えるかも知れませんが、現状、日本では菜七子騎手のみ。来年度デビュー予定の騎手にも女性はいなかったと思うので、当分は菜七子騎手だけとなれば、仮に成績が上がったとして、それが減量の恩恵なのか、技術の向上なのか、そのへんの判断のしようがないですよね。ってことは、最低でも数年は永久2kg減の恩恵が与えられるということ。菜七子騎手の事は心から応援していますが、これで変に勝ちまくったりすると、それはそれで批判の対象になりそうで、ちょっと怖いというか、そうなったらかわいそうというか…。とりあえず、まだ菜七子騎手のコメントは記事にはなってないみたいなので、早く彼女の意見を知りたいです。

■3歳未勝利戦を秋季競馬では行わず

2019年度以降、秋季競馬では3歳未勝利戦を編成しないこととなった。

 ってマジ!? いや、そういえばそんな話を前に聞いたことがあったような気もするけど…。これはキツい。馬主サイド、なかでも、自分の意思で「地方転入」や「格上での続戦」を決められない一口オーナーにとっては相当キビしい。自分が一頭馬主なら「とりあえず地方で2~3勝させて」ということもできまずが、クラブ馬となると、大して期待できない馬だとあっさりオークションとかで売り飛ばされそう…。個人的には、一口は楽しむためにやってるわけで、たとえ勝てなくてもレースを走ってくれることが大事なんですよ。特に管理人のような安い一口ばかりだと3歳秋まで未勝利なんて普通ですから、そこが無くなるのは本当にツラい。

 つーか、現2歳でかなりの遅生まれで成長が追いつかずまだ入厩すら出来てない子がいるんだけど!! 遅生まれだし、最悪、春頃までにデビューできて、秋までに何とか一つ勝ってくれればって思ってたのに、たった一ヶ月の違いとはいえ、秋の未勝利戦なくなるとなると一気に焦ってきますわ…

 そもそもさ、なんでスーパー未勝利なくすん? って考えると、結局は金なんですよね。未勝利戦は馬券の売上が少ない。だからやりたくない。ってことでしょ? なんだかなぁ…。つかさ、せめて2021年度からとか、もう少し余裕を持って発表すべきじゃない? 来年からそうだってわかってたら5月生まれの子に出資なんてしてなかったかも知れないのに…。いや、ほんとマジでふざけんなよ、JRA…

 とまぁ、来年から色々大きく変わるみたいで、それについて駄文を書き殴らせてもらいましたが、ほとんど否定的かつ愚痴っぽくなってしまいました。女性騎手の減量特典とかリステッド競争の追加とか、それ自体は評価できるものもあるのだけど、どうにも中途半端というか、想定が甘く見えるというか、そういうものばかりな気がしてなりません。まぁ、変化を好まないお役所が色々変えようとしていることだけは評価できますけど…

 ただし! ホープフルSが一年の締めになること、降級制度の廃止、スーパー未勝利の廃止、これらについては、それそのものがありえないレベルの愚策というほかなく、いちファンとして到底納得できません。JRAのお偉いさんがこんなもん見てないと思うけど、これからも間違っているものに対しては間違っていると言い続けたいと思います。

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