競争条件の呼称変更

 日本ダービーが終わりました。

 それにより、当ブログでも過去に何度か書いたと思いますが、今週の競馬から競争条件の呼称変更が適用されることになります。当初、JRAのHPでは『2019年度夏季競馬から』となっていたので、「夏季っていつ?」「北海道開催のスタート?」「3場がローカルになってから?」という疑問があったのですが、少し前に同じ記事を見てみたら「注記:降級制度の廃止と同時期から変更いたします」となってました。つまり、今週末から。

 これ、今さらもうどうしようもない事なんだけど、本当にどうなんだろう…って感じですよね。1勝クラス、2勝クラス、3勝クラス。まず何よりダサい。そして、単純な疑問なんですけど、地方で勝ち上がった場合ってどうなるんですかね? 今の規定だと未勝利を勝ち上がれなかった馬の場合、3歳12月までなら2勝、4歳以上なら3勝を挙げると中央に500万下で復帰できるわけなんですけど、500万下って1勝クラスですよね。でも実際には2,3勝してるんですよね。「お客様にとってより分かりやすい呼称とするため」ってJRAは言ってますけど、これ余計にわかりにくくない?

 それだけじゃなくて、例えば格上挑戦はどうなるのか。1勝クラス(500万下)の馬が2勝クラス(1000万下)を勝った場合は? 2歳時にオープンや重賞を勝った馬は2勝しかしてなくても3勝クラスより上のオープン馬ってことですよね? それとも、例えば新馬と新潟2歳Sを連勝した馬でも『2勝クラス』になるんですかね? さらに東スポ杯とかまで勝って、ガッツリ賞金を稼いでいる馬でも、ダービー後にはオープンじゃなくて『3歳以上3勝クラス』って扱いなの? ちょっとまて、じゃあエタリオウは1勝クラスなのか? サウンズオブアースは? ロイスアンドロイスは? 格上挑戦とか、2,3歳の世代限定の重賞で2着だった馬はどういう扱い? という疑問が当たり前のように、そして湯水のごとく出てきます。

 さらに、絶妙な違和感をもたらしているのが、重賞はGIII→GII→GIって感じでカウントダウンで格が上がるのに、条件戦だと1勝クラス→2勝クラス→3勝クラスって数字が上がるにつれてクラスも上がるという…。これ、初心者にはマジでわかりにくくねーですかね?

 実際には“呼称変更”ってだけなので、今までと同じで考えればいいんだけど、だとすると本当にこの名称にした意味が…。いざその時を迎えて、改めて呼称変更について考えたら、本当に穴だらけというか、本来の目的である「分かりやすさ」が全くもってないことに気付いてしまいました。ってか、降級制度を廃止するなら、むしろ「500万下は収得賞金が500万円以下の馬だよ」っていう今まで通りの形が一番わかりやすくない? 降級があったから、実際の賞金とクラスにズレが生じていたわけで、降級がなくなるんだからそのままでいいじゃん。

 うーん、ダメだ。最近当たってなさ過ぎるからってのもあって、またしても愚痴っぽくなってしまったw が、たぶん競馬ファンの総意とまでは言わないけど、少なくともネット上では呼称変更に対する歓迎ムードはゼロ。良いものはいい、悪いものは悪い。今の時点で大半が反対意見であるうえ、そこには明確な理由まで存在してしまっているんだから、JRAさんは来年から元に戻すことも検討する必要があるでしょう。本当にこれ以上、競馬をつまらなくしないでおくれよ。JRAさん…

 - 競馬ニュースの所感